2019年06月27日  

車いす操作方法~介護のお仕事体験~野田中学校

 金沢市立野田中学校の生徒さんに、特別養護老人ホームのお仕事体験をしていただきました。誤嚥防止のため水分にとろみをつけて飲んでみたり、ご利用者様とグループワークでコミュニケーションをとったり。
 以下は、お年寄りになったつもりで、車いすを体験していただきました。

 

 左:左半身にマヒがあると想定して、右足と右手だけを使って車いすを自走してみます。回転しないように真っすぐに進むのは大変であり、コツを介護員が指導しています。
 右:車いすでエレベーターに乗ってみます。手に届く場所にあるボタンを押してみます。エレベーターに乗り込むときに、隙間にキャスターを落とさないように気を付けて。

 

 左:段ボールを2枚重ねて通過するのは大変です。3枚になると不可能でした。町に出ると僅か3㎝の段差が越えられない壁に相当します。バリアフリーの大切さを、お年寄りになり切って体験していただきました。
 右:介助者が車いすのテッピングレバーに足をかけて押し下げると、車いすのキャスターは容易に上がり段差を越えられます。試しに10㎝程キャスターを浮かしてみると、車いすに乗っている方は一瞬体が浮いたような感覚になるそうです。例えば、大きな段差を超えるために不意にキャスターを浮かせたりすると、怖いと感じるかもしれません。車いすを介助するには優しく扱わなければならないことを体験していただきました。

 

 左:左半身にマヒがあると想定して、杖をつかって階段を昇降していただきました。この階段の段差の幅は低いのですが、実際に町に出てみると低い段差の階段は意識しないとどこにあるかわかりませんね。
 右:次は下りですが、実は階段の反対側の段差の幅は少し高くなっています。片マヒを想定しているので、一瞬、怖くてたじろいだそうです。これもバリアフリーを意識する体験になったのでは。

 

 左:リクライニング式車いすを体験していただきました。障害の程度に応じてリクライニングの角度が決まっています。
 右:角度が合っていないと自分の唾を誤嚥する危険性もありますから、倒しすぎてもいけません。ポジショニングは重要ですね。
 中学生の皆様には笑顔を絶やさず、3日間の職場体験を務めていただきましたことに感謝申し上げます。(施設長)