2019年08月14日  

お披露目式~百貫俊夫先生の絵がお目見え

 加賀友禅作家で日展特別会員でもあられる百貫俊夫先生の作家人生55年にあたり、染画2点をご寄贈していただくことになりました。ご寄付のお話をいただき、百貫先生のご自宅にお伺いしたところ、ご家族の皆様にご親切にしていただき、老人施設に相応しい素敵な絵を選んでいただきました。その日以来、絵が届くのを毎日心待ちにしておりました。

 

 搬入当日。かゆう堂様に搬送と取付をお願いしました。リニューアルしたばかりの正面玄関は白い岩盤調のクロス張りの壁が清々しく、反対に館内は木目調のクロス張りで温かい雰囲気を演出しています。

 

(クリックすると絵が拡大します。)
 左:「壺を持った女神と私」。魚は百貫さん自身、女神は奥様、貝殻は女性を意味し、手に持った壺は子宮を暗喩しているようでもあります。ピカソやプリミティブ的な要素もあるそうです。テーマは生命の循環であり、永遠の命の流れを感じさせます。
 右:「富士の前の私達」。横山大観的な富士山とその手前に能登の山を描いたのだそうです。飛んでいる鶴は私たち自身であり、アワビの殻を砕いて貼り付け雪に見立てています。富士山とフクロウで大変おめでたい構図であり、老人施設に相応しい絵だとのことです。

 

 正面玄関に立つと堂々とした立派な絵が目に飛び込んできます。絵の前でお披露目の式を行い、絵についての解説をご利用者の皆様にさせていただきました。

 

 富士山とフクロウの組み合わせも百貫先生ならではの趣があり、本当におめでたい気持ちになりました。ご寄付いただきました百貫様とそのご家族様のご厚意に感謝申し上げます。(施設長)